メカブ(メカPのブログ)

技術解説やアイマス動画の感想など。

快楽天カードマン編集後記

どうもメカPです。音MDM天おつかれさまでした。
いや、編集後記ようやく書き終わった……………。
マイペースにちまちま書き進めてたら早半年。完全に時期を逸してしまいましたが、当時を懐かしんで読んでもらえたら幸いです。
 


コイツはどうやって生まれたのか?

 
■2022年7月 参加
那須ピーマンさんから参加オファーを頂いたのは2022年7月頃。
普段音MADらしい音MADを作っていなかったのでご指名は予想外でしたが、自転車泥棒合作に参加したりして音MAD界隈と少し接点が出来ていて、そういうところで目に止まってお声が掛かったのかなと思っています。きっかけを(多分)作ってくれた芋タルトさんに感謝!
 
 
■2023年2月 マッチング
音MAD界隈に全然知り合いが居ないのでガクブルで臨んだマッチングでしたが、3巡目という早い段階で無事MUMEIさんとコンビ成立できて心底ホッとしました。
 

関内さんとはお互い指名しあっていたもののタイミングが合わず不成立に。マッチング終了後に少しお話し際に「指名返したかったけどメカPのプロフに「出来れば音声だけ担当希望」と書いてたので一巡ためらってしまった」と仰っていたので、プロフの文章って本当に大事だな〜としみじみ。「MUMEIさんとの合作めちゃくちゃ楽しみにしてます!がんばりましょう!」と熱い言葉を貰えてとても気合が入りました。関内さんと組めたら「いいち⚪︎こ」ってコンビ名にしたかった……。
 


運命を変えた一文

 
「DのM」で優勝した「超正当派」の神酒さんにもご指名を頂いていました。自分は人見知りなので指名を返せず申し訳なかったのですが……。本番放送終了後にお話した際に「メカPと組むならSoul'd OUTと思って構想していた案が結果的にDのMになった」と仰っていてびっくり。僕の方は酔っ払ってたのもあって「じゃあ実質メカPのおかげってことですね!」みたいに調子に乗ってました。恥ずかし~。
色々あったマッチングでしたが、ボタンを一つ掛け違えていたら「掘り鉄」も「快楽天カードマン」も「DのM」もなかったと思うと運命を感じますね……。
 
 
■2023年2月 コンビ結成
相方のMUMEIさんとは初会話だったもののニコマス(ニコニコのアイマスカテゴリ)勢としてお互いの動画も見ていたし、共通の話題が多くてすぐに意気投合。コンビ名もシャニマスのユニット名をもじって「放課後おたずねものプロデューサーズ」にすんなり決定しました。
作りたい動画の方向性も一致しました。当時のメモを見返すと
  • ニコマス視聴者に刺さる
  • 音MAD好きに刺さる
  • 展開がある
  • 確変がある(ヒットでも点を取るけどホームランも打つ)
  • 吹き出すくらい笑える箇所がある
  • ツッコミやすい
などを挙げていました。ニコマス視聴者に刺さるのを作りたかったんだ、最初は……。
 
 
■2023年5〜7月 ダブルコウメ期
ただお互い忙しかったり妙案が浮かばなかったりでネタ出しは順調にいかず、ようやく方向性が決まったのが5月頭。
当初の案は芸人のコウメ太夫シンデレラガールズ白坂小梅ちゃんを軸にした「ダブルコウメ」というものでした。サビの音ハメが気持ちいい反面、そこ以外構想が決まっていない不安要素がありましたが「作りながら考えていきましょう」ということで制作開始。
 
ただ作り進めていくと不安は的中し、音埋めは難航を極めました。
 
根本的な問題として「コウメ&小梅のセリフがスローすぎてbpm速い曲と相性が悪い」「コウメのネタはワンセンテンスが長いのでパッパッとテンポのいい展開が作りにくい」あたりがどうにもならず、アイディアで打開できそうもないということが判明。
加えてまたしてもお互い多忙で制作が進まず、「あ、これ本格的にダメそう」と気付いたのが7月末。締切は1ヶ月先に迫っていました。
 
MUMEIさんはダブルコウメを頑張って進めてくれていたので相当悩みましたが、最後はダブルコウメを提案した自分が決めるしかないと思ってネタ変更を決断しました。
今回映像をMUMEIさんに全面的にお願いする分、ネタは自分が考えなければという使命感があり、MUMEIさんも僕に任せてくれたところがあります。MUMEIさん自身も突き抜けた発想力の持ち主でありながら、今回それを差し置いて主導権を握らせてもらったのに、出来たのが無理矢理感のあるネタではMUMEIさんに申し訳が立たず、何より自分自身が納得できませんでした。
 
 
■2023年8月 快楽天カードマン誕生
8月頭、締切も1ヶ月先に迫り、お盆休みを過ぎてしまうとまとまった作業時間の確保も難しくなるため「今ネタを変えなかったらもう引き返せない」と覚悟を決めて頭をフル回転させていました。
 
発想のとっかかりを求めてMADを巡回している最中、大崎姉妹のウィスパーボイス素材が特徴的な某シャニマスMAD(風評被害回避のために伏せます)を見ながら
「ネタの中身で勝負しようと思ってたけど、シンプルに耳心地が新鮮な素材っていうのもいいな」
と考えているときに「そういえばミリオンでASMRのボツネタがあったな……」と思い出したネタがありました。
 
以前、ミリオンライブの「恋のLESSON初級編」という曲を改変して「恋のLESSON処刑編」という替え歌を作ろうと思い、歌声をデスボイスに加工する方法を調べていました。
 


こんな感じのやつ

 
結局デスボイス加工は上手く出来なかったのですが、副産物でウィスパーボイス加工法を編み出してしまって。(なんで?)。せっかくだからこれで何か作りたいな〜と思っているときに、ミリシタで「aikane?」という曲が実装されることに。
 


aikane?のジャケット

 
これを見た僕は楽天カードマンじゃん」と思い、「aikane?」もちょうどうるさい系の曲だったので、「YouTubeでASMR聞いてたら楽天カードマンのCMが流れて耳破壊」のミームをパロって「ミリオンのASMR聞いてたらaikaneが流れて耳破壊」というネタ案をメモしていました。
 
それをこの瞬間に思い出して
シャニマスのウィスパーMADいいな」
→「ミリオンでASMR耳破壊ネタ案あったな」
→「元ネタがそもそも面白い。ASMRカードマン耳破壊で作りたい」
→「ラストにもう一展開欲しいな」
快楽天カードマン」
 
と一気に閃いたのです。
快楽天カードマンはアイマスMADでは無いものの、アイマスPだからこそ思い付けたMADだったんですね。
翼、茜、甜花、甘奈、ありがとう。アイマスに感謝…!
 
それで早速MUMEIさんに相談するとMUMEIさんも好感触で、ならばということで8/4に正式に方針転換を決めました。
MUMEIさんが「アイマス題材にしたかったけどしょうがないですね」と名残惜しそうに言っていたので「悪いことをしたな……」と申し訳なく思いましたが、1週間後にはノリノリでカードマン衣装を買ってました。申し訳なく思って損した。
 


この人、コスプレに躊躇が無さすぎる……。

 
■2023年8〜9月 快楽天カードマン完成
方針転換後、制作は順調に進んだもののやはり制作期間1ヶ月は短く、最後までバタバタしました。MUMEIさんには大変ご苦労をおかけしました……。
お互いASMRの知見ゼロの状態で素材集めから始めて完成まで1ヶ月、MUMEIさんじゃなければやりきれなかったと思います。本当に感謝しかない。9月には立派なASMR中毒者になっていました(涙)
 
完成品の提出は本当に日付変更ギリギリでした。
 


提出期限直前、瀬戸際の一幕

 
 
■2023年9月 敗北
動画の完成度には満足していたので、Bブロック結果発表の瞬間まではワンチャン優勝あるかもと本気で思ってました。前回の音MDMを見ていなかったので進行が良く分かっておらず、優勝インタビューがあるかもと思って優勝コメントなど考えていました。
「いやー、音MDM天の天は快楽天の天でしたね。応援ありがとうございました。これにて閉幕ゥ〜!」
みたいな。
それで「ネタかぶりしてたらどうしよう……」と本気で悩んでました。してねえよ。
 
で、結果はご存知のとおり。MUMEIさんと通話しながら見てましたが敗退の瞬間はさすがに「うわーっ!」って声が出ましたね。Flame Keeperは強かった。
その後は「まあ快楽天カードマンも実質ジャンプヒーローみたいなもんやし……」とFlame Keeperを応援してましたが、「DのM」が優勝したときも興奮しすぎて「うわーっ!」って声が出てました。めっちゃ楽しんでるな。
ネタの大会なら快楽天カードマンもいい勝負出来てたかなと思いましたけど、アツさやスリル等、ネタプラスアルファで視聴者の心を揺さぶった作品が強かったなという印象です。いやー面白かった、大満足!
 
 
■本番終了後
本番直後のDiscord通話で「アイマス好きだからMUMEIさんとメカPのアイマス合作すごい楽しみにしてたんですよ💢でもASMRも好きだからOKです👍」みたいなことを言う人が3人くらいいました。マジで全員同じこと言ってた……。
だから「ラスサビで「快楽天カードマーン♡」って囁いてる双子は甘奈と甜花のボイスですよ」って教えてあげたら「そんなの知りたくなかったです」って言われました。すまんかった。
 
以降も色々あり、Twitterで連日トレンド入りしたり、ファンアートになったり、ニコニコとYoutubeで何度も削除されたり、解説動画が出来たり、10選で票が割れたり、年越しの生放送で流れたり……。とにかく話題にしてもらえたなという感想です。
 
話題になったのも元を辿ればBブロックの早い出順で登場できたからで、未完成動画やホラーで「助けて快楽天カードマン」、決選投票で「快楽天カードマンに投票した」みたいにコメントでボケやすいシーンが続いたから流れにハマれたんですよね。もし僕らがDブロックのラストを引いていたらここまでにはなっていなかったでしょう。くじ運が良かったな、としみじみ思います。
 
ともあれ楽しんでくれた皆様に感謝感謝!
 
 
■ネタについて
快楽天カードマンは本当にいいネタ思い付いたなと思ってます。自分の歴代作品でもTOP10に入るくらいにはお気に入り。
 
キャッチーでインパクトがあってバカバカしくて誰でも思い付くようで誰もやってなくてネーミングがシンプルで頭使わずに0秒で笑える。短くてサッサと終わるのもポイント高い。「音MDMという大舞台に合わせて特別なものを作ろう」感が無いのも個人的には好き。
あと前半8割くらいを全部フリにしてラストに死角からの大オチでひっくり返す動画が大好きなんですよね〜。余韻を全部塗り替える必殺ボケ、という理想の展開が出来ました。
 
欠点も挙げると、一番大きい欠点は「YouTubeでASMR聞いてたら楽天カードマンのCMが流れて耳破壊」のミームを知らない人には伝わりにくいこと。
やっぱり「ASMR→楽天カードマン」のパターンがお約束として浸透してないのに「快楽天カードマン」までやるのは基礎編から応用編まで一つの動画に詰め込みすぎだと思います。お約束破りはお約束が浸透した2周目以降に出てきてこそなんですよね。
他にも「快楽天カードマーン!」後の畳み掛けでもう一発キラーフレーズが欲しいとか色々惜しい点はあります。ただこのネタを思い付いた8月時点ではこのネタに賭けるしかなかったというか、勝負できるネタが出来てくれただけで万々歳で、それを超えていいネタだったので何も後悔はありません。土壇場でこのネタを思い付いた自分を褒めてあげたい。
 
唯一、「ASMRティメットセンパイ」っていうタイトルは「オミミエッチヘンタイ」くらい突き抜けた方が良かったかな〜というのを今でも悩んでます。
 


声に出して読みたい日本語

 
やっぱり声に出して読みたい語感って大切なので……。
でもMUMEIさんは「ASMRがテーマって伝わりやすいからこれで良かったですよ」と言ってくれてるのでまあヨシ!
 
 
MUMEIさんについて


このアイコン何?

 
この人、快楽天の表紙にモザイク入れるのが異様に速かったです。
 
いや、真面目に書くと、MUMEIさんとの合作は本当に楽しかったです!
 
MUMEIさんがスーパーMADスキルで僕のアイディアを料理してくれるので、なんというか「自作のコント台本を一流のコント師に演じてもらった」みたいな興奮と感動がありました。
また2人の得意戦術を組み合わせてネタをブラッシュアップしていくのも協力プレイみたいでめちゃくちゃ楽しかったです。「今なら感度8000倍!」の音源を投げたら「イクゥゥゥゥ↑↑↑↑」が追加されてて大笑いしたり。
僕は「このシーンはキラーワードを立てるために他のセリフを抑える」みたいな引き算思考で、MUMEIさんは「ここのシーンを盛り上げるために音と演出を足す」みたいな足し算思考だったのもあり、上手いこと噛み合って補いあえました。
あとASMRばかり聞いてたせいで自然と二人ともメスガキ口調になり「ダメダメだね♪」「クソ雑魚お兄ちゃん♪」みたいに煽りあいながら楽しく作業できました。
 
まあ、「とにかくMUMEIさんは最高の相方だったな!」という感想です。
もし歴代音MDM参加コンビが集結する「音MDMマスターズ」みたいな企画があったらまたMUMEIさんと組んで出場したいくらい。
その時はMUMEIさんの出したネタで合作してみたいですね……。
 
 
■音MDM全体を通して
MDM天、最初はお誘いを断ろうとしていたんですよね。
僕は元々制作ペースが遅いので「合作に時間取られて個人作作れなくなっちゃうより個人作作りたいな」と思うタイプの人間で。
それが何故か2022年は合作を3つ掛け持ちしていて、そこに音MDM天のお誘いまで来たのでぶっちゃけキャパオーバーで断ろうかと思ってました。
それでも参加を決めた理由は「楽しそう」「目立ちたい」「音MAD作者と交流したい」とか色々ありますが、何より自転車泥棒合作がすごく刺激になったから音MDM天でもいい刺激が貰えそう」という期待が大きかったです。
 
僕はずっとアイマス界隈で活動していたので音MAD界隈とは接点が無く、初めて音MAD企画に参加したのが2021年の自転車泥棒合作でした。そのとき強烈にインパクトに残ったのが「映像で笑わせにくるパワーがすげえ……」ということでした。
当時の僕は「自分は面白ワードで勝負する投稿者だから映像は省カロリーでいいんだ」と思っていて。映像得意じゃないし、遅いし、頑張った分ウケるでもないし、映像こうしたいというビジョンも無かったので、「映像手ぇ抜いてその時間で音声作った方がいいや」という考えに自然になっていきました。
 
だから自転車泥棒合作でも音声だけボケて映像はボケ無しで提出したのですが、上がってきた繋ぎ動画を見てたら「なんだこのハイカロリーな映像!?」ってなって。
 


自転車泥棒合作2021 微熱さんパート(無許可で掲載)

 
こんな感じで他のパート、特に微熱さんのパートが大暴れしていたので「これは自分も何かしら映像で笑い取らないと見劣りする……」と焦り、〆切後に急遽映像ボケを追加して差し替えしてもらったのでした。
そしてこの時の衝撃をきっかけに「やっぱり音と映像両方で笑いを取る動画が一番いいな」と価値観を変えるきっかけになったのです。というか映像で笑いを取るビジョンが見えたんですかね。15年続けてても伸びしろあるんだからMADっていい趣味だなー。
最近はすっかり「映像で笑いを取りたい!」モードで、先日上げた除夜m@sシリーズの最新作でも「映像の笑い」を追究してたりします。
 

あと2021年は錦鯉がM-1優勝した年で、ナイツ塙さんが「真空ジェシカとかはボケツッコミがニコイチだけど錦鯉はボケツッコミ両方で笑いを取れるから強い」と言っていたのが印象的で、総じて2021年は多角的に笑いを取りに行くことの大切さを学んだ1年でした。微熱さん、隆さん、まさのりさん、塙さん、新しい笑いの扉を開けてくれてありがとう!
 
そんなわけで刺激を求めて参加した音MDM天、普通にエンジョイもしてしまいましたが、一番刺激になったことを挙げるなら「全力で音MADを作るとはこういうことだ」っていうのの天井をぶち破ってもらった感覚ですかね。
躊躇なく楽天カードマンのコスプレをした相方のMUMEIさん、自主制作映画に片足(いや両足)を突っ込んでたわたぴーさんになぽりさん、そして面白から激アツまで最高の振り幅を見せてくれた神酒さんとCkiroさん。「人間全力になればここまで出来るんだな」「最高傑作ってこういうことなんだな」と感銘を受けたし感動しました。人間、自分の持ってる物差しを超えたものを見ると感動で痺れるんですよね。世界が広がった気分になれました。参加してよかった!
 
 
■最後に
相方のMUMEIさん、運営の皆さん、投票してくれた皆さん、SNSやコメントで盛り上げてくれた皆さん、ここまでお読みいただいた読者の皆さん、ありがとうございました。
 
最後に一つだけ言いたかったことを言ってこの記事を終えたいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
チャンチャカ チャンチャン
チャチャンチャ チャンチャン
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
チャンチャカ チャンチャン
チャチャンチャ チャンチャン



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
斬新なネタを思い付いたと思ったら〜〜〜〜〜〜

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
やってることほぼゼEROでした〜〜〜〜〜〜

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
チクショー!!!!!!

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
おわり